「新人コンサルタントの会議の心得!」について書いていきたいと思います。
・会議で発言するために、何かできる準備はあるかな?
コンサルティングファームであろうとなかろうと、企業に勤めると必ずあるのが会議です。
多くの人が出席する会議だったりすると、発言するのに勇気が必要ですよね。
特に、コンサルタントが出席する会議は、クライアントとの会議はもちろんですが、社内会議でもクライアント向けのアウトプット等に関する会議がほとんどです。
そこで重要なことは、自分が会議で付加価値を出すことです。
確かに、リサーチ業務や資料作成でも付加価値を付けることができます。
ただ、作業の方針や意思決定等を行う会議で発言することで付加価値を付けることも重要なことです。
今回は「新人コンサルタントの会議の心得!」について紹介してきたいと思います。
コンテンツ
1.話してなんぼ?コンサルタントの価値
日本企業での会議も随分と変わってきていると思います。
しかし、まだ日本企業の会議では以下のようなシーンも少なくありません。
- 発言する人は一定の人に限られている
- それ以外の人は発言を促されるまで、発言をしない
- 最後まで発言しないで座っている人もかなりいる
コンサルティングファームの会議は少し状況が異なります。
基本、会議に出たら、自分なりの意見を発言することが重視されます。
「発言しないなら会議には出席しなくてもいいから」と言って、指導されている若手コンサルタントも少なくありません。
とは言っても、会議で発言するのは勇気が必要です。
ましてや、役員はじめ多くのマネジメントが出席する会議等では、緊張してしまい、発言するまでに至りません。
しかし、たとえ新人コンサルタントだとしても、会議一つとっても、自分の出せる価値は何か、といったことを意識することが重要です。
2.会議にもコストがかかっている
コンサルティングで業務効率化や経費の削減等のプロジェクトで、無駄な会議を減らすということがあります。
先に紹介したように、多くの人が黙って座っているだけの会議であれば、資料を回覧すれば済む話です。
会社によっては、会議の案内に会議にかかるコストを記載していたりします。
- 会議の予定時間
- 会議に参加する役職別の参加人数
- 役職別の社内標準単価
つまり、上記を掛け算すれば、その会議にかかる標準的なコストが算出できます。
役職が高い人が多かったり、参加人数が多ければ、非常に高い会議となります。
これが外部のコンサルタントの場合だったらどうでしょうか。
コンサルティングファームの報酬はそれなりに高いです。
つまり、いくら若手コンサルタントだとしても、会議の場にいる以上は、自分なりの考えを知恵を絞って発言し、会議に付加価値を出していく必要があります。
あるクライアントから「あの若い人いつも座っているだけだから、もう来なくても良いよ」とか言われている人もいました。
自分たちが考えている以上に、クライアントはシビアにコンサルタントを見ています。
※コンサルタントの給与に関する記事も参考に是非読んでみて下さい
3.会議で発言するためにできること3選!
では、会議に出席して自分なり付加価値を出していくためにできることは何でしょうか。
私自身、多くの人が話しているところに割り込んで話し始めたりすることは苦手です。
ただ、常に自分なりに議題について考え、自分なりに意見を整理し、発言するようにしています。
確かに、黙っていると周りから見ていても何を考えているのかも分かりにくいのも事実です。
そこで、以下のような簡単にできることを会議の前に取り組んでみたら良いと思います。
- アジェンダを理解する
- アジェンダに関連した情報をリサーチする
- 自分の意見を整理しておく
以上について詳細をみていきましょう。
アジェンダを理解する
いきなり呼ばれる会議というのは結構少ないです。
予め、日時や大まかでもアジェンダが決まっている場合がほとんどです。
まず、アジェンダをきちんと読んで理解しておくことから始めましょう。
ここでいうアジェンダは、会議のいわゆる論点のことです。
最近は、「アジェンダ」≒「式次第」と使われているケースも多いので注意してください。
百戦錬磨のベテランコンサルは、ポケットが沢山あるので対応が可能ですが、新人コンサルタントには準備が必要です。
クライアントとの打ち合わせであれば、自分担当した資料以外についても事前にきちんと読んで、不明点を無くしておくことが重要です。
アジェンダに関連した情報をリサーチする
アジェンダに関連した情報を事前に調べておくことも、自分自身の発言するためのネタの引き出しを増やすという点で重要です。
過去の類似のプロジェクトの資料を探したり、他社での事例や関連する時事の情報等アンテナを広く張って、置くと良いと思います。
その際、簡単でも良いので、パワーポイントにまとめておくと役立つこともあります。
議論の過程で自分の用意したリサーチの資料等を随時投影したりできると、グッと評価も上がると思います。
自分の意見を整理しておく
できれば、予定されているアジェンダについて、事前に自分の意見を整理しておくこともお勧めします。
議論の過程で、どういう方向での議論になるか分かりませんので、もしかすると無駄になるかもしれません。
しかし、常に問題意識を持って資料を読んで、自分なりの仮説を整理しておくということは、仮説思考の力をつける上でもお勧めします。
また、話が得意でない人は、資料とか何もなしに話をすると緊張して取り留めなくなったりしますし、途中で遮られると話を続けられなくなったりしてしまうと思います。
もし、話しにくいと思ったら、自分の考えた仮説をパワーポイントに簡単な箇条書きで整理しておくことも良いと思います。
4.空気を読むことも重要
だからと言って、いつでもコンサルタントが発言していれば良いというものではありません。
コンサルタントがリードする会議もありますが、クライアントのマネジメントや社員が意思決定等のために議論をする会議もあります。
そういった会議では、コンサルタントは脇役として、議論の展開をサポートする触媒のような役割を意識することが重要です。
企業を変えたり、新しい事業を展開したりする場合の主役はあくまでもクライアント企業のマネジメントや社員です。
クライアント企業のマネジメントや社員が腹落ちして、真に改革等を進めようというイナーシャを生み出すことが重要です。
このような会議の場では、コンサルタントは脇に控えていることも重要だと思います。
5.まとめ
新人の時は、クライアントの会議はもとより、社内の会議でも話をするのはとても苦手でした。
自分よりも経験を積んだコンサルタントがいるのだから、自分なんかが話す必要があるかなとも思ったこともありました。
しかし、コンサルタントとしての価値を出したり、議論に参加してチームに貢献するということへの理解が深まってくると、会議で発言することも自分自身の課題としてとらえられるようになりました。
話すことがあまり得意でない人も、事前に準備をしつつ、回数をこなしていくと、段々と価値のある発言ができるようになれると思います。