【完全対策】フェルミ推定・ケース問題の突破術を徹底解説!

ななみ
ななみ
こんにちは。
「フェルミ推定・ケース問題の突破術を徹底解説!」について書いていきたいと思います。
・フェルミ推定・ケース問題ってなに?
・なんで試験でフェルミ推定やケース問題が出題されるの?
・どう対応すれば良いの?

ということをもう少し詳しく知りたい人は必見です!

本屋さんに行ってコンサルティングファームでの面接に関連した本を手に取ったりすることはあると思いますが、フェルミ推定とかケース問題の対応に関する説明があったりしますよね。

ネットで検索しても色々な情報が出てくると思います。

コンサルティングファームに応募しようと思って調べて「これ何?」とひいてしまう人も多いと聞きます。

就活している大学生や転職活動中の方に「フェルミ推定とかケース問題ってどう対応すればよいのですか?」と質問されることもあります。

そこで「フェルミ推定・ケース問題の突破術を徹底解説!」について面接等でのポイントを紹介していきたいと思います。

1.フェルミ推定・ケース問題って何?

フェルミ推定

フェルミ推定で調べると、

  • 日本全国にある信号機の数は何本ですか?
  • 日本全国にある郵便ポストの数はいくつですか?
  • 日本全国にある電柱の数は何本ですか?

など色々な問題があります。

フェルミ推定は、全体感を捉えらたり、一部把握できている事実などを使いながら、問題に対する解を構成する因子に要素分解していき、個々の要素で数字を見積り、最終的な数字を出していくようなものです。

とらえどころのない問題なので、当然自分が推定する上での仮定や前提等を置くことも重要です。

ケース問題

ケース問題で調べると、

  • 富士山のゴミを減らすにはどうしたらよいか?
  • 成田空港の利用者数を上げるにはどうしたらよいか?
  • 動物園を再生するにはどうすればよいか?

など色々な問題があります。

ケース問題は、シンプルなシチュエーションの設定を行ったうえで、その問題解決を行うというものです。

フェルミ推定を使って考える要素も多かったりしますが、プラスアルファとして問題解決を提案しないといけません。

そこで、問題となる前提が曖昧であれば、前提を仮定して、問題の要素をイシューツリーで分解していき、分解した要素ごとに原因と解決策を検討していきます。

ケース問題は以下のように進めます。

  1. 問題事象をとらえて
  2. 要素分解して
  3. 論点を整理して
  4. 解決策を提案する

これって、まさしく「ミニコンサル」ですよね!

これしかない素晴らしい回答を出すことも重要ですが、それが感覚的では意味がありません。

きちんとした論理展開が必要です。

自分が答えようとしている答えが、論理的か現実的か、まずは落ち着いて答えられるようにすることが重要です。

2.なぜフェルミ推定・ケース問題を出すの?

コンサルティングファームの面接では、フェルミ推定・ケース問題を通して、以下のような力を見ていると思ってください。

①思考力をみる
②論理的な分析力をみる
③基礎知識をみる
④シナリオ構成力をみる
⑤コミュニケーション力をみる

この5つについて詳細をみていきましょう。

①思考力をみる

問題を解くには、まず仮説として前提を置くことが重要です。

最初にきちんと仮説設定できるかどうかで、問題の解き方も変わってきます。

また、その問題において問われている論点をきちんと抑えられているかも重要です。

多いケースとして、論点をそもそも取り違えていることもよくあります。

例えば、「成田空港の利用者数を上げるにはどうしたらよいか?」の問題は、問われているのは「利用者の増加」についてです。

しかし、考えているうちに「売上の増加」になってしまったりしていることが多くあります。

すると、イシューツリーで論点を分解していっても、出てくる答えは違う答えになってしまいます。

仮説として前提を置き、論点をおさえて論理展開することができる思考力が重要になります。

②論理的な分析力をみる

①で設定した前提や論点を踏まえて、イシューツリーで論点を分解していきます。

また、イシューツリーを分解する際にも、フレームワークを使うとより回答に近づきやすいです。

例えば、「店の売上を上げる」を

  • 来客数を増やす
  • 客単価を上げる

というように、論理的に分解することもできますが、マーケティングの4Pとかで展開することもできます。

このように物事全体を通して、論点を整理して、構造的に分解していく能力がみられています。

※イシューツリーについては以下の記事を参考にして下さい

【コンサル業界】実践!イシューツリーを作ってみよう!

③基礎知識をみる

フェルミ推定を解く際ですが、論理的に概算を求めるといっても、基礎的な数字を押さえておく必要があります。

例えば、以下のようなものがあります。

  • 日本の人口
  • 東京都の人口
  • 日本のGDP
  • 出生率・出生数
  • 日本の労働人口や労働時間、生産性
  • 一部上場の企業数
  • 日経平均や円ドルの為替相場

新聞等を読んだりする際に目にする数字は基本的に抑えるようにしましょう。

新聞やビジネス誌の記事を読んで、この数字でどうやって計算しているのだろうと思う「好奇心」を大切にしてください。

④シナリオ構成力をみる

限られた情報の中で、分析をして、答えを出していきますが、出した答えを分かり易く説明することも求められます。

何も考えずに、思ったことをだらだらと話をしても、聞いている人には分かりません。

まずは、話す前に時間をとって、何から順番に話すのか、整理してから話し始めるようにしましょう。

できれば、過去の他社での例題などを解いて準備をする際に、どういう順番に話すかの基本的なフレームワークをフェルミ推定やケース問題対策として準備しておくことをお勧めします。

何回も同じ人と面接で話すわけではないので、自分の定番の話し方があっても相手には分からないので、事前に準備して応用できるようにしておくことが重要です。

⑤コミュニケーション力をみる

解答の説明後には質疑応答があり、ロジックが矛盾していたりするところは、鋭く突っ込まれます。

まずは、質問の内容をきちんと理解して、答えることが重要です。

緊張していることもありますが、早く答えないといけないという意識が強いのか、とりあえず話し始めてしまう人がいます。

質問が分からない場合は、きちんと質問を確認することから始めましょう。

きちんと質問を理解した上で、自分が整理した考えを答えれば良いです。

ただ、答えを整理する時に少し時間がかかりそうだなという思ったときは、「少し時間を頂いても良いですか?」と一声かけることをお勧めします。

おすすめテクニック
質問を確認することで、考える時間稼ぎすることができます。

3.どう対応すれば良いの?

先ほど紹介したように、フェルミ推定やケース問題では、コンサルタントとしての基礎スキルを総合的に評価しています。

決して、フェルミ推定の答え合わせが目的ではありません。

なので、まずはきちんと手順を自分の中で整理して、問題に対応します。

次の5つのポイントに注意してみてください。

①問題の出され方
②問題を確認する
③前提を整理する
④回答を準備する
⑤回答を始める

5つについて詳しくみていきましょう。

①問題の出され方

問題の出され方も様々です。

いきなり問題を出されて、戸惑わないように注意してください。

1)事前に問題が出される

面接の30分程度前に来て、事前に問題が出され、考えた内容を答えるというケースです。

この場合は、多少問題も難しい場合が多いかもしれません。

また、30分の間に考えた内容を手書きでプレゼン資料にまとめて、その内容を面接の際にプレゼンするというケースもあります。

  • 問題の理解
  • 根拠となる事実
  • 論点の展開
  • 論点への施策

などを4~5枚に整理します。

これも紹介したように、自分の話しやすいフレームワークを整理しておくと焦らなくて良いですね。

2)試験形式で出される

ロジカルシンキングの試験という形で、試験形式で行うケースもあります。

その際は、フェルミ推定やケース問題以外にも問題は出されます。

他と違うのは、プレゼン形式等口頭での説明がないことです。

3)面接のその場で出される

面接でいきなり、問題を出されることがあります。

この場合、面接の後半で出されることが多いと思うで、注意していてください。

いきなり問題を出されて、混乱せず、まずは問題を理解するようにしましょう。

口頭で問題が出されるケースが多いので、きちんとメモを取ったり、復唱したりして、問題の内容を確認します。

ここで緊張してしまうと論点を取り違えたりします。

➁問題を確認する

既に紹介したように、問題をよく整理して、何が論点をきちんと理解することが一番重要です。

問題を確認したり、今後問題を解いていくにあたり、質問しても構いません。

  • どのくらいの時間を問題を考えるのに頂くことができますか?
  • ノートにメモなど整理しても良いですか?
  • どういう形式で回答すればよいですか?

など、本当に聞くべき質問もありますが、自分で質問や考えを整理して、落ち着く時間をつくることでも考えて対応しましょう。

➂前提を整理する

問題の内容を整理したら、その前提をきちんと自分の中でまず、整理しましょう。

面接形式で出される場合は、あまり複雑な前提等なく、口頭で問題が出されることが多いです。

なので、問題の設定も結構幅広いケースがあります。

そういう場合は、前提を確認したりすることも必要です。

例えば、つぶれそうなラーメン屋さんの売り上げを上げるといったケースですと、

  • 立地
  • お店の規模
  • 何系のラーメン屋さんか

などで分析すべき内容や対応すべきことも異なってきますよね。

前提があるのかないのか、前提がないのであれば、自分である程度前提を設定しても良いか等を確認することもしてみましょう。

決して、マイナスのイメージにはなりません。

ただ、質問はなるべく冒頭に確認するようにしましょう。

④回答を準備する

全身全霊を込めて回答を考えます。

言うまでもないですが、真剣に考えてることが重要です。

先に紹介しましたが、回答自体も重要ですが、回答を分かり易く伝えることも試験の範囲です。

回答にあたり、

  • どういう順番で
  • 何を伝えるか

考えることを忘れないようにしましょう。

⑤回答をはじめる

回答を始める前に、回答にかけて良い時間を確認しましょう。

その中で、考えた内容を整理して、端的に答えから説明していくようにするのが良いと思います。

4.実際に解いてみよう

実際に例題を解いてみましょう。

知人に教えてもらった、とある会社で出題された実際のケースを少しシンプルにした問題です。

問題

 

あなたのクライアントにオリエンタルランド社があります。

オリエンタルランド社より、次のような依頼がありました。

 

『来年度中にディズニーランドとディズニーシーの来園者数を1.5倍にしたい。そのために、何をすべきかを考えてもらいたい。

 

実際のクライアントからの依頼と想定して、あなたの考える対応策を検討して下さい。

この問題について、

問題では何が問われているのか?

どう答えれば良いか?

の2つの観点で詳しく説明します。

①問題では何が問われているのか?

まずは、問題を整理しましょう。

流石にもうお分かりと思いますが、問題は「来園者数を1.5倍にする」ことです。

どうしても、この手の問題を聞いてしまうと、売上や利益と勝手に思い込んでしまいがちです。

このようなバイアスにはまらないように注意して問題を整理します。

次のポイントとしては、時間軸です。

来年度中に実現するということを忘れないようにして下さい。

また、この問題での重要なポイントは、「ディズニーランドとディズニーシーの来園者数」というところです。

全体で1.5倍なのか、それぞれ1.5倍なのかも確認しておくポイントです。

②どう答えれば良いか?

まず、来年度ということで、アトラクションの増設など年月と大きな投資が必要な施策は論点から外して構いません。

このような馴染みのある検討対象だとつい先入観で、アトラクションを増やしたいとか頭に浮かんでしまうので、そういう要素は排除してください。

1)セグメンテーションを考える

まずは、論点を整理する上で重要なのは、セグメンテーションを分けることです。

大きくは、以下のどちらかです。

  • 既存顧客
  • 新規顧客

それぞれポジションが異なるので、対応策も異なります。

既存顧客の中は、大きくは以下に分かれます。

  • ヘビーユーザー
  • ライトユーザー

新規顧客は、仮説の置き方によりますが、

  • インバウンドか否か
  • 年齢層別
  • 家族構成
  • 世帯収入

など色々考えられます。

ここは、回答の仮説がありそうな内容で層別することをお勧めします。

2)セグメント別に施策を考える

セグメンテーションを行い、それぞれのセグメントに有効な施策を要素分解して、検討していきます。

既存顧客のヘビーユーザーはもう限界ですよね。

では、ライトユーザーのリピート率を上げることを考えましょう。

来れない理由に

  • モチベーション
  • 時間やお金の制約

などもあるので、この理由別に検討することも実際には有効だと思います。

既存顧客へのプログラムとして一般的なのは、ロイヤルティプログラムですね。

余り奇をてらった答えよりは、鉄板の答えの方が有効です。

余り来訪しない人にもメリットのある、ロイヤルティプログラムを検討しましょう。

ロイヤルティプログラムとは?
一定期間(もしくは一定回数)顧客としてあり続けてくれた優良顧客に対して、インセンティブを付与するシステムのこと。

今は、年間パスだけですよね。

まずは、

  • 来園回数
  • チケット購入金額
  • 園内での利用金額

など何を対象にするかを検討する必要があります。

また、

  • 来園する個人
  • お金を払っている人

など対象にするかも検討する必要があります。

さらにどのようにリワードするかも検討する必要があります。

例えば、

  • ポイント数で還元してポイントを利用する
  • 飛行機会社のマイレージのように利用マイルに応じてランクを設定する

などです。

来園者の心理のどこに影響するか等を分析すると良いです。

このように、既存顧客へのロイヤルティプログラムも、論理的に分解し、何が有効に働くのかを分析するようなことも一つのアプローチです。

また、新規顧客であれば、マーケティングの4Pを展開するのも良いと思います。

※4Pについては以下の記事も参考にしてみて下さい。

【経営コンサルタントが使うフレームワーク】~マーケティングの4P~

実際に、どのような戦略が考えられるのか、4Pの視点で検討してみましょう。

Product(製品)

ディズニーランドやシーだと、商品自体は変えられないので、チケットの構成などを変えることで、新しい魅力ある商品をセグメント別に紹介できるかもしれませんね。

ただ、準備の時間が足りないと思いますが、ディズニーシーのダッフィーやジェラトーニのようなキャラクター商品戦略は長期的には有効かもしれません。

USJのように多様なブランドやキャラクターの採用が難しい部分は十分に考える必要があります。

Price(価格)

最近は値上げを続けているので、価格戦略も難しいですよね。

競合のUSJが多様なチケット構成や価格戦略をとっています。

また、年間パスポートの料金戦略も両社では大きく異なります。

新規顧客を取り込み、ロイヤルティを高めて来訪回数を増やすにはどちらの価格戦略が有効でしょうか?

こういった競合他社がとっている戦略を参考にしてみるのも試験対策としては良いでしょう。

Place(流通)

チャネル戦略としてどこでどう販売するかは重要です。

特に、集客が期待できるインバウンドのお客様を対象セグメントとした場合、どのようなチャネルで販売するのかは重要ですね。

他の観光や宿泊等のセット販売等Productの視点と合わせ、誰にどう売っていくかのシナリオと合わせたチャネルを考えると良いでしょう。

Promotion(販売促進)

販売促進としては、ディズニーランドやシーでは季節に合わせたイベント等をベースにしたものが定番化していますね。

USJのような多様なキャラクターを新たに採用しての様々なイベント開催も難しいところがあります。

(ただ、USJにハローキティちゃんまで登場すると、個人的に目指している方向が見えなくなります)

ディズニーランドやシーだと、メジャーなキャラクターのプロフィールや人気アトラクションのエピソードなんかに注目した販売促進のイベントを考える等ディズニーランドやシーの強みに合わせて知恵を絞る必要がありますね。

3)効果を試算する

できれば、効果を定量的に出せると良いです。

ここでフェルミ推定が生きてきます。

中々、ディズニーランドとディズニーシーの来園者数を記憶していませんが、ニュース等で取り上げられたときに概数を押さえておくと良いです。

  • 開園当時:1,000万人弱くらい
  • 約35年後:約3倍の3,200万人くらい

大体こんな感じでしょうか。

全体の数字に対して、先ほど挙げたような一般的な基礎数値を活用することができます。

このような数字を使って、利用者数の比率等を想定して効果を計算したりすると、納得感は高まります。

結構、この手の数字はメディアで紹介されています。

そういう点でも、ニュースや新聞等で意識的に、基礎的な数値を拾っておくことは有効です。

決して、フェルミ推定対策に片っ端から色々な数字を調べて記憶するとかはしないでくださいね!

5.まとめ

フェルミ推定・ケース問題は、どんな問題が出るかは、コンサルティングファームによってバラバラですし、予想しにくいです。

ただ、紹介したように

  • 基本的な考え方
  • プレゼンするためのフレームワーク

準備することで、考える時間を十分に確保して対応することが可能になります。

また、紹介したように、ニュースや新聞等で意識的に基本的な情報を収集・整理することも有効だと思います。

いきなり面接でフェルミ推定やケース問題を出されて焦る前に、ネットで色々な問題が紹介されているので、実際に問題を解いて準備してみて下さい。

東大ケーススタディ研究会が書かれた以下のフェルミ推定とケース問題の本は分かりやすいので、是非読んで試験対策に活用してください。

 

翻訳ものですが、面接対策の参考になるので、是非こちらも読んでみてください。