【コンサル業界】~コンサルティングファームの仕事の進め方~

経営コンサルティングってどんな仕事なの?~仕事の進め方~

ななみ
ななみ
こんにちは。
「コンサルティングファームの仕事の進め方」について書いていきたいと思います。
・コンサルティングの進め方って?
・仮説検証ってなに?
・コンサルティング報酬って高いの?
・なぜ経営コンサルタントを使うの?

ということをもう少し詳しく知りたい人は必見です!

今回は「コンサルティングファームの仕事の進め方」等についてご紹介していきたいと思います。

1.コンサルティングの進め方って?

年間顧問契約みたいに特定のテーマを設定せず、日々問い合わせが来る内容に答えていくアドバイザリーのような仕事もあります。

しかし多くの経営コンサルティングファームでは、クライアントからの提案依頼に対して提案をして、特定の課題解決を行っています。

その点では、個人が無手勝流で作業をするのではなく、複数のコンサルタントがワンチームで働くための共通言語を持っています。

一般的な進め方についてみていきましょう。

①提案書の受領

クライアントに対してコンサルタントから問題提起して仕事を取りに行くケースもありますが、多くの場合は提案依頼書をもらいます。

提案依頼書とは?
クライアントがコンサルタントに支援してもらいたい課題が書かれてある依頼書。
(ex.新規事業の創出やM&A、業務プロセス改革や経費削減 等)

②クライアントの要望の可視化・具体化

この提案依頼内容に対して、コンサルティングファームは提案チームを生成し、提案書のベースとなる討議用資料を作成して、クライアントの要望を可視化・具体化していきます。

③チームの組成

提案内容が合意されると、その内容に基づいて契約を行い、正式なプロジェクトチームを組成します。

④ファクト(事実)の収集・確認

プロジェクトチームは提案書に記載した課題やその原因、それに対する解決策をデータやインタビューなどの事実を通して検証していきます。

⑤仮説検証

当初の仮説に対して方向感があっているかどうかといったことを役員など責任者を交えた中間報告という報告会で議論・確認し、最終報告に向けファクトを整理し、より深堀していきます。

2.仮説検証ってなに?

よく本などで「コンサルタントは仮説思考で考える」とか、「仮説検証型の仕事の進め方をする」とか書いてあると思います。

仮説のことを私たちはハイポ(※英語のHypothesisの略)とか言っていますが、要は想定している課題や原因、解決策のことを言っています。

企業からの依頼された内容に対して、企業の全体を細部にわたり、くまなく調査することは不可能です。

そこで、仮説を設定して、仮説の内容が正しいか正しくないかをデータやインタビューなどのファクトを通して検証します。

注意
仮説が誤っていた場合には、その仮説を軌道修正しながら作業を進めます。

なので、「仮説の設定」が経営コンサルタントの活動のベースとなります。

通常はこの仮説を提案書に記載していき、「プロジェクトが開始時(キックオフ)には、課題、原因、解決策の仮説が共有され、その内容を検証していくこと」になります。

仮説を設定するのは、思い付きではなく、

  • クライアントの企業
  • クライアントの業界
  • ベストプラクティス

など先進事例を調べて設定するので、キックオフまでには、週に10~20冊くらいの割合で専門書やインターネット等で調査を行います。

ベストプラクティスとは?
ある結果を得るのに最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動などのこと。

時に、企業の持つ情報も分析するので、提案書を作成する段階から秘密保持契約(NDA(※英語のNon-disclosure agreementの略))をクライアントと締結します。

よって、経験を積んだ優秀なコンサルタントがいると、より精度の高い仮説を設定することができ、クライアントに提供できる価値も高くなります。

3.コンサルティング報酬って高いの?

「専門性や高いスキルを持つコンサルタントを雇うのは非常に高い」というイメージがありますが、確かにその報酬は決して低いものではありません。

ただ、べらぼうな金額を吹っかけているのではなく、ファームごとに標準の原価・標準の売価があって、適正な利益で提案している場合がほとんどです。

一方で、クライアントの要望やコンサルティングテーマによって、

  • 期間固定価格
  • タイムアンドマテリアル
  • 実質償還
  • 成功報酬

など様々な報酬形態があります。

このような報酬に対して「成果を保証してくれますよね?」という趣旨でよく請負型契約を求めてくるクライアントも多いです。

しかし、契約する段階で検討範囲(スコープ)や条件が明確に決められないのでコンサルティングのサービスについては請負契約は行いません。

簡単には「業務委託」いわゆる「準委任契約」が一般的です。

4.なぜ経営コンサルタントを使うの?

なぜこのような高い報酬を払ってでもコンサルタントを雇うのでしょうか。

クライアントの方からお聞きした内容を整理すると、以下の4つに集約できると思います。

・業界他社等自社では収集できない価値ある情報の提供

・そもそも自社では持っていなノウハウ・スキルの活用

・企業や組織の変革を推進する力の活用

・短期間で成果につなげる力の活用

クライアントの期待に応えられるように日々クライアントへの活動へ注力したり、高いスキルやノウハウを得るために研鑽しているのが経営コンサルタントという仕事です。

5.まとめ

今回は、「コンサルティングファームの仕事の進め方」について紹介しました。

コンサルティングの仕事は個人ではなく、チームで働くことが基本なので、チーム全員がワンチームで同じ共通言語で話ができることがとても重要です。

また、より高い価値をクライアントへ提供するために、単に個人のスキルだけではなく、チームとして知識やスキルを共有し、いろいろな知恵を出し合うことも重要になります。

経営コンサルタントの仕事は、短期間で成果を出さなければならないので忙しくて大変な時もありますが、「チームで働き成果を出していく」という楽しさがあることも知ってもらえると嬉しく思います。